JR大窪駅から四国八十八箇所霊場・岩本寺へ 575枚の天井画に圧巻【四国ひとり旅⑥】

列車の時間待ちにピッタリ!?窪川駅近くの四国八十八箇所霊場札所

 

前回はJR予土線「かっぱうようよ号」に乗って、終点のJR窪川駅に着いたのは14:27。

 

次の高知行きの電車は最短でも約90分後で、周辺には飲食店が少なく、同じ電車で来た方々は時間つぶしに難儀しておられるようでした。

 

ところで、窪川駅から徒歩10分ほどの距離に、四国八十八箇所霊場の37番札所・岩本寺があります。

 

 

四国のお遍路には数々の個性的なお寺がありますが、この岩本寺の特色は本堂天井に飾られた575枚の天井画

 

八十八箇所霊場の中で電車でアクセス可能な札所は意外と少ないので、この機会に参拝してみました。

 

 

お正月の岩本寺へ行ってみた

 

さて、岩本寺へはJR窪川駅を出て左方向に真っ直ぐ進みます。

 

この辺りは商店が少なく、住宅が多いようです。のどかな街中を進みます。

 

 

突き当たりを右方向に曲がると、目指す岩本寺です。

 

駅から徒歩10分ほど。充分に歩いていける距離です。

 

 

【境内】モダンアートな作品がたくさんな境内

山門アートにびっくり

こちらが岩本寺の入り口。

 

短い参道には和菓子屋さんと青果店があるのですが、残念ながらお正月なので閉まっていました。

 

 

こちらが山門。岩本寺は天平年間(6世紀前半)、ちょうど東大寺大仏の制作が始まった頃の創建だそうです。

 

正式には藤井山 五智院 岩本寺といいます。

 

 

戦国時代から江戸時代は、武将・藩主等から多くの寺領を寄進され大変に栄えましたが、他の札所の例に漏れず、明治時代の廃仏毀釈でその大半を失ってしまいました。

 

 

真っ先に目に付くのは、階段にペイントされている英文

 

 

"BE YOURSELF, BELIEVE YOURSELF"

 

"ROAD TO FREEDOM"

 

まさか、お寺でこんな自己啓発的スローガン英文にお目にかかれるとは思いませんでした(笑)

 

 

階段の途中に竹アートがあったり、山門の脇にずいぶんモダンな絵が飾ってあったりと、なかなかアーティスティックなお寺です。

 

 

 

手水舎・鐘楼

まずは手水舎でお清め。

 

ドラム缶で焚き火が焚かれていました。夕暮れ時でかなり気温が低かったので、これはありがたい。

 

 

反対側には鐘楼があります。

 

巡礼の際は、お寺の鐘は参拝前に突くのが作法とされています。参拝後に突くのは「戻り鐘」と言って、縁起が悪いそうです。

 

 

 

 

歓喜天を祀る聖天堂

こちらの丸いお堂は、歓喜天を祀る聖天堂

 

歓喜天というのは双身の仏様で、一説によると午前中に参拝者の願いを聴き、午後は願いを叶えるために参拝者の下へ「出張」するため、午後にお堂に参拝しても歓喜天はいないそうです。

 

 

この日は15時近くだったので、お留守だったかな…(笑)

 

弘法大師像と大師堂

鐘楼の脇にたたずむ弘法大師像

 

そもそも四国のお遍路は、弘法大師が修行した88ヶ所の寺を巡礼するのが目的です。

 

 

 

いつか時間とお金に余裕ができたら、歩いて巡礼してみたいなぁ。

 

その弘法大師を祀るのが、こちらの大師堂

 

 

大きな独鈷杵(どっこしょ)。元々はインドの武器で、煩悩を打ち砕く効能があるそうです。

 

こちらの大師堂は200年ほど前の建立で、境内で最も古い建物です。

 

 

 

【本堂】全国から公募された575枚の天井画に圧巻

 

さて、こちらが本堂です。

 

昭和53年(1978年)に新築されたもので、本尊は不動明王・観世音菩薩・阿弥陀如来・薬師如来・地蔵菩薩の5像。

 

元々は5つの社に分けて祭られていたのが、廃仏毀釈の時にまとめて岩本寺に安置するようになりました。

 

 

この岩本寺で有名なのは、本堂の天井に飾られた格天井画です。

 

参拝を終えて見上げてみると、色鮮やかな天井画がたくさん。

 

 

本堂を新築する際に全国から公募し、プロ・アマ合わせて575枚もの画が飾られています。

 

 

お寺の絵、というといかにも宗教画なイメージがあったのですが、ここの天井画はずいぶんタッチがモダンなのが印象的でした。

 

人面魚やマリリン・モンローも!?

テーマは花鳥風月だそうですが、良く見ると人面魚や獅子舞、マリリン・モンローがいたりして、面白いです。

 

 

ちなみに私が一番気に入った、人面魚の画はこちら。

 

 

描いた人のセンス、最高すぎる…!!

 

ずっと見上げていると首が痛くなりますが(笑)。じっくり時間をかけて観察すると、新しい発見があるかもしれません。

 

 

 

 

というわけで、現代アートに彩られたモダンなお寺・岩本寺でした。

 

境内はじっくり廻って30分ほど。次回訪れたときには、天井画を1枚1枚じっくり見てみたいです。

 

 

線路を越えると、地元のスーパー・みやたがあったので、軽食を物色。

 

関東では見ることのないニタリクジラがあったので、思わず買ってしまいました(笑)

 

 

駅構内には広めの待合スペースがあるので、そこでしばし休憩。

 

ホームにでたら、来るときに乗った「かっぱうようよ号」がまだ停車していました。

 

 

さて、四国の旅もいよいよ折り返し。

 

この後は特急あしずりに乗って高知市内へと向かいます!

 

【アクセス情報】JR大窪駅から徒歩10分


【住所】〒786-0004 高知県高岡郡四万十町茂串町3-13

【電車・徒歩】JR大窪駅下車、徒歩10分

【車】国道381号線、美馬旅館前の交差点を南下してすぐ。駐車場普通車20台・大型車4台あり。

 

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